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ねこのしっぽラボ

@a1agqw93rtkpud9

もともと珪藻研究者。今は藻類、珪藻、甲殻類、土壌生物のデジタル画像データベースを作ることがライフワークです。化石珪藻の図鑑を作る予定が色々な生物に手を出してしまって何屋さんなのか分からなくなっているよ。そろそろ生物写真家(顕微鏡)を自称しようかな。

ID: 1285850933079896065

linkhttp://plankton.image.coocan.jp/index.html calendar_today22-07-2020 08:16:49

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福島県の甲殻類。クロイサザアミ(Neomysis awatschensis)だよ。内湾に生息するアミの1種で普通種だけど、東京湾以外で見つけたのは初めて。イサザアミと一緒に見つかることが多く、イサザアミと一緒に佃煮にされる。クロイサザアミは黒い個体群もいるけど、今回の個体のように透明なこともあるよ。

福島県の甲殻類。クロイサザアミ(Neomysis awatschensis)だよ。内湾に生息するアミの1種で普通種だけど、東京湾以外で見つけたのは初めて。イサザアミと一緒に見つかることが多く、イサザアミと一緒に佃煮にされる。クロイサザアミは黒い個体群もいるけど、今回の個体のように透明なこともあるよ。
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このクロイサザアミは体長10.6mmで、この種としては最大サイズ。頭胸部を拡大するとエビに似ているけど、アミはエビよりもダンゴムシに近い存在(フクロエビのなかま)。フクロエビのなかまで食用として認知されているのはアミだけかも。霞ヶ浦産のアミの佃煮は御飯と一緒に食べるととても美味しい。

このクロイサザアミは体長10.6mmで、この種としては最大サイズ。頭胸部を拡大するとエビに似ているけど、アミはエビよりもダンゴムシに近い存在(フクロエビのなかま)。フクロエビのなかまで食用として認知されているのはアミだけかも。霞ヶ浦産のアミの佃煮は御飯と一緒に食べるととても美味しい。
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こちらも福島県のアミの1種。シリエラ属の1種のヨアミ (Siriella japonica)の雄だと思うけど、腹肢の鰓の発達が悪いのでヨアミの亜種かもしれない。シリエラ属は背甲と胸部の連結が悪いので死ぬと頭が千切れてしまうことが多い。体長13mmでクロイサザアミよりも大きいけど食用にはされない。

こちらも福島県のアミの1種。シリエラ属の1種のヨアミ (Siriella japonica)の雄だと思うけど、腹肢の鰓の発達が悪いのでヨアミの亜種かもしれない。シリエラ属は背甲と胸部の連結が悪いので死ぬと頭が千切れてしまうことが多い。体長13mmでクロイサザアミよりも大きいけど食用にはされない。
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ついでに浮遊生有孔虫。さきほどのアミは内湾で採取したけど、これは外洋に面した砂浜で採取したよ。プランクトンネットで海藻の藻屑と一緒に採取した。直径0.29mm。外洋なら藻屑が少ないので楽に採取できるかも。もっとも船でネットを引くことになるので採取するまでが大変かも。

ついでに浮遊生有孔虫。さきほどのアミは内湾で採取したけど、これは外洋に面した砂浜で採取したよ。プランクトンネットで海藻の藻屑と一緒に採取した。直径0.29mm。外洋なら藻屑が少ないので楽に採取できるかも。もっとも船でネットを引くことになるので採取するまでが大変かも。
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福島県のワレカラだよ。背中に鋭い突起が並んでいる。福島県の他、千葉県鴨川市、東京都三番瀬、静岡県焼津市、石川県七尾市からも見つけている。ホソコブワレカラ (Caprella danilevskii)に似ているけど、トゲの形態や配置が異なるように思えるので種レベルの同定は保留中だよ。体長17.2mm。

福島県のワレカラだよ。背中に鋭い突起が並んでいる。福島県の他、千葉県鴨川市、東京都三番瀬、静岡県焼津市、石川県七尾市からも見つけている。ホソコブワレカラ (Caprella danilevskii)に似ているけど、トゲの形態や配置が異なるように思えるので種レベルの同定は保留中だよ。体長17.2mm。
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トゲの配置は拡大した方が分かりやすいね。左側に腹側が膨らんだ部分があるけど、これは育房。ここで子供を育てるよ。育房の近くの4枚のヒレのような構造は鰓。鰓のある位置は第3、第4胸脚の付け根に相当するけど、第3、第4胸脚自体は退化している。

トゲの配置は拡大した方が分かりやすいね。左側に腹側が膨らんだ部分があるけど、これは育房。ここで子供を育てるよ。育房の近くの4枚のヒレのような構造は鰓。鰓のある位置は第3、第4胸脚の付け根に相当するけど、第3、第4胸脚自体は退化している。
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これは底生有孔虫だよ。福島県の海岸で採取したもの。巻き貝のように渦を巻いているけど、ところどころに隔壁があって、その様子はアンモナイトに似ている。でも有孔虫は単細胞だよ。

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福島県の干潟のカニ。おそらくヤマトオサガニ (Macrophthalmus (Mareotis) japonicus) 。甲幅25mm。警戒心が強くて人が近づくと素早く巣穴や水に潜る。水面から長い目だけを出して様子をうかがっていることも多い。本来の天敵はチドリなどの水鳥かな。

福島県の干潟のカニ。おそらくヤマトオサガニ (Macrophthalmus (Mareotis) japonicus) 。甲幅25mm。警戒心が強くて人が近づくと素早く巣穴や水に潜る。水面から長い目だけを出して様子をうかがっていることも多い。本来の天敵はチドリなどの水鳥かな。
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近所の湿地で4月に採取したアオミドロだよ。アオミドロは葉緑体が螺旋状にぐるぐる巻いているのが特徴だよ。種類によって巻きがきついものと緩いものとがある。これは巻きがきついタイプ。似ている種類が多いので種レベルの同定を行うには接合状態の観察が必要だよ。培養中だけど接合しないかなあ。

近所の湿地で4月に採取したアオミドロだよ。アオミドロは葉緑体が螺旋状にぐるぐる巻いているのが特徴だよ。種類によって巻きがきついものと緩いものとがある。これは巻きがきついタイプ。似ている種類が多いので種レベルの同定を行うには接合状態の観察が必要だよ。培養中だけど接合しないかなあ。
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これは福島県で採取した渦鞭毛藻類。ウズオビムシのなかま(Peridinium sp.)。細胞は鎧板という複数の殻で覆われているよ。渦鞭毛藻類には縦溝と横溝と呼ばれる構造があって、横溝の中には横鞭毛、縦溝からも縦鞭毛があるよ。鞭毛は縦溝と横溝の交点のあたりから伸びているよ。右は深度合成画像だよ。

これは福島県で採取した渦鞭毛藻類。ウズオビムシのなかま(Peridinium sp.)。細胞は鎧板という複数の殻で覆われているよ。渦鞭毛藻類には縦溝と横溝と呼ばれる構造があって、横溝の中には横鞭毛、縦溝からも縦鞭毛があるよ。鞭毛は縦溝と横溝の交点のあたりから伸びているよ。右は深度合成画像だよ。
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淡水珪藻2種。上はフナガタケイソウ (Navicula sp.)、下はハネケイソウ(Pinnularia sp.)で種類が違うけど、どちらも細胞の中軸部分に縦溝と呼ばれる構造があるよ。この部分から粘液をベルトコンベアーのように動かして水底を這い回ることができる。よく見ると縦溝の位置には葉緑体がないことも分かるね

淡水珪藻2種。上はフナガタケイソウ (Navicula sp.)、下はハネケイソウ(Pinnularia sp.)で種類が違うけど、どちらも細胞の中軸部分に縦溝と呼ばれる構造があるよ。この部分から粘液をベルトコンベアーのように動かして水底を這い回ることができる。よく見ると縦溝の位置には葉緑体がないことも分かるね
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福島県の干潟のエビ。体長12.4mm。額角が小さい様子がテッポウエビ科に似ているけどハサミは小さい。テッポウエビ科の幼体なのかな。成体のテッポウエビも採取したけどまだ撮影していない。上の写真はTG5で撮影したもの、下は実体顕微鏡の写真だよ。

福島県の干潟のエビ。体長12.4mm。額角が小さい様子がテッポウエビ科に似ているけどハサミは小さい。テッポウエビ科の幼体なのかな。成体のテッポウエビも採取したけどまだ撮影していない。上の写真はTG5で撮影したもの、下は実体顕微鏡の写真だよ。
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目の上の刀のような部分が額角。種類によってはトゲが並んでいたり長かったりする。額角の形状でおおよその分類群の検討が付くことがあるので、エビを見つけたときには忘れずに記録に残しておきたい部分。今気が付いたけど、このエビは眼柄が短い。だからテッポウエビ科に似ていると思ったのかな。

目の上の刀のような部分が額角。種類によってはトゲが並んでいたり長かったりする。額角の形状でおおよその分類群の検討が付くことがあるので、エビを見つけたときには忘れずに記録に残しておきたい部分。今気が付いたけど、このエビは眼柄が短い。だからテッポウエビ科に似ていると思ったのかな。
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エビは死ぬと赤くなることが多いけど、このエビは最初から赤かったよ。殻の表面に赤い粒々があって、200倍に拡大すると放射状の構造が見えてくる。これは色素胞だよ。

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こちらも福島県の干潟のエビ。スジエビのなかまかな (Palaemon sp.)。干潟にいたのでユビナガスジエビ(Palaemon macrodactylus)かもしれない。

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福島県で採取したナギサスナホリムシ (Eurydice nipponica)、コロコロしているので雌かもしれない。体長5.3mmだよ。この種は2018年に伊豆大島で採取したことがある。下の写真は横から見たところだけど、オオグソクムシやダイオウグソクムシに似ているね。これらはみんなスナホリムシ科に属しているよ。

福島県で採取したナギサスナホリムシ (Eurydice nipponica)、コロコロしているので雌かもしれない。体長5.3mmだよ。この種は2018年に伊豆大島で採取したことがある。下の写真は横から見たところだけど、オオグソクムシやダイオウグソクムシに似ているね。これらはみんなスナホリムシ科に属しているよ。
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ナギサスナホリムシの複眼を拡大したよ。昆虫やエビ・カニと比較すると雑な感じがするけど基本的に夜行性なのでこれで十分なのでしょう。フナムシなんかは発達した複眼を持つので等脚類全部が目が悪いわけでもないみたい。砂浜に多いヒメスナホリムシとは触角の付け根の構造が異なるよ。

ナギサスナホリムシの複眼を拡大したよ。昆虫やエビ・カニと比較すると雑な感じがするけど基本的に夜行性なのでこれで十分なのでしょう。フナムシなんかは発達した複眼を持つので等脚類全部が目が悪いわけでもないみたい。砂浜に多いヒメスナホリムシとは触角の付け根の構造が異なるよ。
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福島県の干潟のヨコエビ。先日アップした写真でヨツデヒゲナガと教えてもらったよ。TG5の写真では分かりにくいけど、第1咬脚の刺毛が多い特徴があるよ。これまでの採取では秋田県と福井県でヨツデヒゲナガを見つけている。この場所ではモズミヨコエビよりも個体数が多いかも。

福島県の干潟のヨコエビ。先日アップした写真でヨツデヒゲナガと教えてもらったよ。TG5の写真では分かりにくいけど、第1咬脚の刺毛が多い特徴があるよ。これまでの採取では秋田県と福井県でヨツデヒゲナガを見つけている。この場所ではモズミヨコエビよりも個体数が多いかも。
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ついでにタテソコエビのなかま。これも福島県で採取したけど、干潟ではなく外洋に面した砂浜でみつけた。タテソコエビは大きくても3mmくらいなので目視で採取するのは難しい。偶然にプランネットに入ってきたものを見つけると言った感じ。ベントスだけど流されて生きているのかも知れない。

ついでにタテソコエビのなかま。これも福島県で採取したけど、干潟ではなく外洋に面した砂浜でみつけた。タテソコエビは大きくても3mmくらいなので目視で採取するのは難しい。偶然にプランネットに入ってきたものを見つけると言った感じ。ベントスだけど流されて生きているのかも知れない。