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気がつけば夢中になってた。そういう時間の使い方が出来るからライブハウスが好きなんだよ。正直なところライブ当日の体調や気持ちの面が良い状態とは限らない。漠然とした不安や手探り続きの焦り。一向に治らない病気や嫌いな自分の一面。そんな付きまとうモノを少しだけ忘れられる。音楽って凄いね。

何度か言われたよ。お前はロクデナシだって。要領悪くて勉強も仕事も中途半端だねって。うつ病とパニック障害の時に「また？」って。だけど、何度か言われたどうでもいい言葉以上に何度もライブハウスで励まされた。そのままでいいぞって。負けんなよって。見返してやれって。まだ諦めるのには早いね。

音楽との出会い方は色々ある。飲食店の店内で偶然流れてたり。友達がカラオケで歌ってた曲が気になったり。本当に色々ある。ただ、思い返すと一番印象的な出会い方はライブハウスやフェスで直接聴いた時だったな。バンドの名前も曲名も知らないけど「なんか良い」って思えた体験は忘れられないよ。

もうすぐサタニック。色々と考える。込み上げてくるものがある。心底ライブを楽しむしかないね。

言い聞かせてる。いじわるな誰かの意見を真正面から受け止めんなよって。忙しなく流れる周りに歩幅を合わせるなよって。作り笑いなんて上達するなよって。それでも、いつの間にか嫌な自分が出来上がってる。それをぶっ壊してくれるのがライブハウスであり、ロックンロールなんです。いつもありがとう。

ライブ中に携帯を向けて綺麗に撮れた写真や臨場感溢れる動画には正直なんとも思わない。言葉通り「なんとも」思わないんだよ。数時間後には忘れてる。次の日には新しい情報で上書き。その繰り返し。ただ、足を運んで体験したライブは残り続けると思ってる。画面越しと直接の違いを忘れたくないね。

サタニックカーニバル。今日は幕張を攻めっから。

【SATANIC PHOTOGRAPHERS 写真展】 [柴田恵理］ ザ・クロマニヨンズのオフィシャルカメラマン・柴田恵理。カメラマンをになったきっかけは「就活をガチで忘れてた」という、生き方もロックンロールな彼女が撮る写真たちをぜひ📸 #サタニック

サタニック初日。四星球の物販に並んでたら「え！法被ない！」って頭を抱えてたお姉さん。クロマニヨンズで「ありがとう！お疲れ様」ってハイタッチしてくれた赤い服のモヒカンのお兄さん。KenYokoyamaの21stCDBで「上げてくれ！」ってお願いしたら支えてくれた人たち。最高にパンクロックだったよ。

サタニックで健さんが難波さんの話題を出したときにパンクスたちの「もしかして難波さん来る？」とか「KenYokoyamaでハイスタやるのか？」って期待してる空気が伝わってきた。でも、やらなかった。それなのに落ち込む気配は一切なかったよ。難波さんのことを笑顔で話してることが嬉しかったからね。

今年のサタニックでも「TMpaint (THE-B-MART)」さんの似顔絵抽選は外れた。でも、塗り絵を楽しめたから問題なし。

サタニックの帰り道に「あと何回、こんなに空っぽになるまで遊べるのかな」って考えた。目の前に布団があったら秒で寝れるくらい体力は残ってない。足は棒のようになってて、腕を上げるのも一苦労。それなのに充実感は確かにある。正直あと何回か分からない。とりあえず次のライブも楽しむしかないね。

サタニックありがとう。また来年も遊びに行きます。

ライブが終わって今日からいつも通りの生活。物販で買った服は洗濯して乾かしてる途中。一日中履き続けたスニーカーもクタクタに。ライブ前と変わったことといえば、グッズやステッカーや思い出が増えたことかな。お金も体力も時間も惜しみなく使えた。ライブの為に働いて良かったよ。また頑張ろう。

ライブ中のダイブは上手い下手を語る人より、ぎこちなくても勇気を出して飛んだ人の方がかっこいいよ。服は毛玉だらけでいい。スニーカーは踏まれて汚れてるくらいがちょうどいい。次の日の仕事のことも考えなくていい。財布の中身が空っぽになってもまた頑張って働けばいい。遠慮なく素直にいこう。

友達の絵本作家さんに依頼するとき「ライブハウスで壊れかけてるロボットっぽい僕を描いてほしい」って伝えた。我ながら言葉足らずだと思う。そして作品を渡されたときに「多分、この位置だよね。いつも聴いてるの。」って言われた。伝わるって凄いね。アナログな欠陥品でも楽しめる。音楽っていいね。

ライブハウスでよく聞く「衝動」は誰にでもあるものじゃないよ。衝動を抑えられない。衝動でダイブしてた。言葉にすると真っ直ぐでかっこいいよね。でも、それが普通だとは思ったことないよ。ライブ中に自分を出したくても出せない人もいる。感情よりマナーを重視してる人もいる。なにも間違ってない。

少し疲れた。そういう日はイヤホンで爆音のロックンロールを聴く。それでも疲労感とか悩みや不安が解消されるわけじゃない。ただ、曲を聴いてるときにライブハウスの景色が浮かんでくる。写真を見返すでもない。最近のライブでもない。思い出に残り続けてるほんの一瞬。それがあるだけで頑張れるよ。

嫌なことが頭から離れないことがある。仕事の人間関係や漠然とした不安とか。そんな時に音楽を聴いても切り替えられない。ライブハウスに行ってもうまく気持ちが乗らない。そういう経験があった。だけど、やっぱり音楽は聴いた方がいいと思うよ。解決はしないけど聴けば何かが変わるかもしれないから。

ただライブハウスが好きな人。友達に会いに行ったり思い出作りをしてる人。子どもと一緒に世代なんて関係なく楽しんでる人。セトリや速報をSNSに載せることが好きな人。自己表現をしたい人。不安や葛藤を音楽で吹き飛ばしたい人。本当に色々な人がいるよ。共通点はライブが必要ってこと。それだけ。