5月4日.5日は恒例の
「上野の森.親子ブックフェスタ」
児童書出版社のテントが沢山出て
新刊本が割引で買えます。
ぼくは5日午後1時から
特設テントで言葉遊びショーと
偕成社の新刊
「おくれてきた名探偵」の
サイン会。
いつものように中川大輔さんが
絵も入れてくれます。
画像は昨年の賑わいです。

連休前半の今月28日に
東京.江東区で
物語ライブをさせていただく。
地下鉄住吉駅の近く。
90分なのでたくさん語れる。
お話会の醍醐味は
大人ばかりでも
子どもばかりでもなく
老若男女が一緒になって
大笑いする時の
空気の振動にあると思っている。
そんな場にしたいので
大勢.来てくれますように。

千両箱の重さを
計算した事がある。
慶長小判千枚が約18kg
➕木箱で20kg以上。
人が担いで疾走するのは
無理な重さだった。
でもぼくの物語ライブは
娯楽時代劇。
鼠小僧は
捕方を嘲笑うかのように
屋根からの宙返りを決めて
千両箱を持ち逃げして行く。
歌舞伎のような
荒唐無稽の楽しさが好きだ。

画像は
落語絵本「芝浜」製作中の
川端誠さんのXから。
二分金の厚さと量を描く前に
こんな事をやっている。
まず実際を知る事。
特に子どもは昔の様子を
絵で知る事も多いし
画家には誠実さが求められる。
デフォルメもするが
知っててするのと
知らずにするのは天と地の差。
実証精神に頭が下がる。

昔、読んだ
ある読書推進団体の通信の一節。
「本は人の心と精神と魂を癒し
生きる力を与えます」
ん？その３つの違いが
わからない。
子どもに関わる大人の世界では
こういう、綺麗だが
意味のとれない掛け声で
何か啓蒙している気に
なるというケースが
昔からまかり通ってきた。
とても悪い癖だ。

大谷選手のグローブは
野球をやった事がない子に対して
「野球は面白いからやってみて」
と向けられている。いい。
「本を読もうぜ」と言って
大人がいい本を推薦して
それで反応するのは
既に本好きな子で
もう同じ土俵にいる。
本を読まない子.読めない子に
何ができるかと
考えないと力にならない。

大谷選手が「野球やろうぜ」と
グローブを配った。すごい。
では「本を読もうぜ」と
言いたい大人が
子どもに贈るとしたら何だろう？
大人はいつも自分が
読んでほしい本を
性急に贈ってきたが
むしろ本棚なのでは？
大事なのは「どの本でもいい.
自分の知的基地を持つ
喜びを感じてほしい」事だから。

先日紹介した4月13日（土）の
目黒区西小山での
ぼくの物語ライブは
12時半からと4時から。
その合間の11時からと2時半から
別のプログラムがある。
ベイビーシアター。
乳幼児OK。というより
乳幼児こそ、どうぞと言う舞台。
（なんてやさしい発想！）
「なるほど」と思った方、
お出かけください。

ロバは愚かな動物と言う。
村のロバが迷子になって
大勢で探しても見つからない。
でもバカと言われる男に
「探してこい」と言ったら
すぐに見つけてきた。
「どうやって見つけた？」
「俺ならどこに行くだろう？って
考えて行ったらそこにいた」
何かの教訓を感じるが
深すぎてうまく言葉にできない。

1番近々の物語ライブの予定は
東京目黒区の西小山で。
図書館.小学校で企画して
もらえるのは
もちろんありがたいが
民間の人達が
開いてくれる会はまた格別。
「不入りなら自腹」のリスクを
背負ってでも
周りの親子に
物語の楽しさを届けようと
してくれるのだから。
期待に応えなければと強く思う。

今月は昨年都合でできなかった
春の歩き旅の続きをする予定。
東京.日本橋から歩きだして
丁度10年目。
長崎で折り返して今は山陰路。
そうしたら通るついでに
語ってくれと鳥取市の図書館から
日程をあわせての依頼。
なんだか旅の吟遊詩人に
なったみたいで嬉しい。
お近くの方はよかったらどうぞ。

先月ウズベキスタンの
ブハラの霊廟の
レンガの壁を見た時から
帰国したらあの壁を
積木で作りたいと思っていた。
昨日は1人だったので
積木ざんまい。幸せー。
本物はこの壁が四方にあって
さらに屋根が乗るすごい建物。
時代を経た感じを出すために
わざとずらして
危なっかしく積んだりしてみた。

『夢は牛のお医者さん』の
女の子は犬猫でなく
牛豚の獣医になった。
生命を慈しむ気持ちは
違わないが
「家畜は経済動物。その時の
売り値以上の治療はできない」が
畜産農家の意向。
元々食肉用だし
家族の一員扱いされる犬猫とは
そもそも考え方が違う。確かに。
甘くない仕事と映画から
教わった。

赤石シネマで観た映画は
『夢は牛のお医者さん』。
新潟の山奥の小さな小学校で
子牛を飼い
生徒が世話をする事に。
売られる日に
大泣きした小学生が将来
牛の医者になると誓い
夢を果たす歳月を
26年間も追い続けた
稀有のドキュメンタリー。
あまりに直球。嬉し泣き必至。
これは本当にいいです。

素敵な映画館はあるものだ。
画像は先日行った
伊那市の赤石シネマ。
中央アルプスを臨む
古い蔵を改装した映画館。
独立系の映画をかける。
わずかに9席なので予約必須。
各ソファーの足元に
ティッシュの箱が置いてある。
「真っ暗な中で
思う存分泣いてください」との
館主の配慮だ。お勧め。

速報。ぼくの住む小淵沢の町に
今度プール図書館が
できる事になった。全国初。
本を選んで温泉プールの
一角に浸かり
防水板に濡れないように置いて
至福の読書時間を楽しめる。
監視台に司書がいて溺れた人は
助けてくれる。
（司書の採用試験に水泳が追加）
以上今年の4月1日の
ニュースでした。

シネマチュプキで観たのは
『生きる.大川小学校津波裁判を
闘った人達』のバリアフリー版。
画面の下に字幕が入り
左には手話通訳者が常に
映っている。
（希望で音量を上げるイヤホンも
借りられる）
正直言うと最初は驚いた。
でもすぐ慣れた。
映画をあきらめていた人達が
映画館へ。とても納得だ。

東京.田端のシネマ.チュプキへ。
商店街の中の
横5席.縦4列全20席の
小さな映画館。
映画館がやれたらなと
夢見る人は多い。
でも広いスペースと
建物が必要とあきらめる。
でもこの映画館は
普通の店舗のサイズだ。
空き店を借りればできるのかも！
いかに自分は物事を型にはめて
見てきたことか…

先日行ったシンポジウム。
会場質問はパンフのQRコードを
読みとって席から送信する。
それってどうよと思ったが
挙手でなく匿名なので
ハードルが低く質問が38人も。
質問文が後ろのスクリーンに
全て出て
パネラーが質問を選んで
答えて行った。
自己本位な変な質問は
無視すればよく.合理的だった。

ロシア民話にヒントを得て
和風の愚か話を書いている。
貧乏なバカ夫婦が相談して
夫が死んだ事にして
妻が長者様の所に
香典をもらいに行く。
それを使い果たし
今度は妻が死んだ事にして
夫が長者様の所にうっかり
香典をもらいに行く。
可笑しい設定と思うが
ハッピーエンドになるよう
先を考え中。