晩御飯に珈琲館のホットケーキ。 いつ食べても美味しいし、炭火コーヒーはほろ苦い。 妻と買い物途中に寄った思い出…よりも、妻が長期入院していた頃の日曜日、見舞いに行った帰りに、家に帰りたくなくて時間を潰した日々の記憶の方が強い。

ああでも、また一緒に食べたかったなぁ…。

今月の墓参りに行ってきた。 薄曇りで過ごしやすい気温だったので、ゆっくり墓前で手をあわせながら、在りし日の姿を思い出したり、この一ヶ月何があったかを報告したり。 広い墓地で周囲の人と遭遇することはめったに無いので、静かに物思いにふけることができるのは、少しだけありがたいと思う。

しかし、この一ヶ月は早かったな…

相続は争族とは言うが、法的な権利の話は一旦横において、亡くなった人の生計に関係なかった人が早くよこせと口を出してくるのは実に浅ましいと思う。

こんな夢を見たら「妻が会いにきてくれた」とか「並行世界の様子に違いない」とか言いたくなるな。 真剣にそう思いたい自分と、オカルト的なものを信じていない冷静な自分が、頭の中で戦っている。

そろそろ祥月命日法要の予定をたてないとな……もう5年、まだ5年。

帰宅して、暗い家の中に向かって「ただいまー」と大きな声で呼びかけたら、「おかえりぃー」と、少しトーンの高い懐かしい声が脳内に蘇って、ああ、自分の中に妻の声はまだしっかり残ってるんだな…と嬉しいやら寂しいやら。 スマホの動画には記録されていない声なので、これは間違いなく自分の記憶。