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纏ふくろう 笑った姿零れる涙 貴方の姿愛おしく 輪廻して止まない この腕輪 黒さ交じりの 纏ふくろう。 満天の星屑彩り豊かに 慈しみながら果てて 愛おしく愛おしく 輪廻して止まない この腕輪 纏ふくろう 木陰で鳴くよ 貴方と一緒に 今日もまた #詩

逢わせ鏡 君の声を描く風に惑えば 闇に昇る月は淡く 踏み外す戀は熱を帯びて 辿り着いた螺旋の心 幾重にも濡れた花びら 散らしても巡り逢う 果てなき過去世の夜から 風見鶏を震わせ鐘は鳴る 導かれた星に #詩

咀嚼の大きな女 目つきの良くない女 春は一歩下がった様です みどり色の空気は 息継ぎを拒否しています 現場からの愚痴は 以上になります #小躍り街道　＃自由律俳句

#朗読 #繊月と大樹 #千夜一夜音 マッキーカキカキマッキーカキカキさんとコラボ詩。千のものがたり。 変わる事は変えずに マイナスとプラス 3重に四重に 記号は無数に。 『千夜一夜』 第十七夜

#短歌　#泡

『風見鶏(かざみどり)』 いつもいつも 小高いところで 小さなプロペラを くるくるしてる ニワトリは今 明日という日の 強い南風を受けて 勢いよくくるくるしてる 今まさに離陸する飛行機が プロペラをくるくるさせている #詩

吐く息は濃い薔薇の 私はどうですか カーテンを きっちり閉めるのは あんまり好きじゃない 漏れる光が私を起こすから 夕日か朝日か わからないくらい とても眠る いいんだ 食事の前に祈るから さあ薔薇の人 今日も待ってるよ 待つのは嫌いだけど いばらの冠を作って遊ぼう 金の指貫 月から作った銀の糸

静寂 迷宮の扉が開く零時 濡れた素肌を投げ出して 事切れた夜の静寂 素足が辿り着く 冷たい片隅は 息をひそめた愛の死角 絡みつく熱を冷まし 忍び込む気怠い囁き 一夜の徒花 #詩

虚無をちぎりて 仰ぎし空は ざわめきたりぬ 艶やかに 我が虚空なる 世界の果てに ただ微かな光をば ただ僅かな音色をば 求めて歩まん 孤高なる路

有るけど無いに等しい人屋の窓 #無窓の部屋で #自由律俳句

No.1988『未来のノート』 php.co.jp/news/2025/04/m…　 #未来屋54字の文学賞 #54字の物語

陽が傾くと 戻れない時間ばかり 目の前にちらつく宝石 欲しくて堪らない 沈む夕陽の向こうに 消えた笑顔 切なさを伝え切れずに 見送った向日葵 夜の空気がまだ寒い お祭りの日の浴衣姿 しゃがんで俯く顔 いつまでも きれいな花の面影を 見上げる夜空に眺めた 地上の星屑の 光り心中線香花火と #詩

怖くて泣いたあの夜を、 今では笑って話しています。 激しく怒ったあの日々を、 今では諦め、溜息を吐いています。 何事も薄れ、枯れていく運命。 それなら、私を襲う痛み。 これもいつかは消えるのでしょうか？ 出来れば、消えずにいて欲しい。 なぜならこれが 貴女と私を繋ぐ、唯一無二の証だから。

夢の続き 叶わない 夢の続きは貴方から 木洩れ日の朝 湖面に映る ゆらゆら揺れる 白月の心模様が 涙に滲む 湖面に投げた 金環が描く 波紋も心無く 熱い面影 消して逝く 叶わない 夢の続きは絶えて なお 夢の掟に苛む心 #詩

『すべての瞬間』 あなたの100年の中に 瞬間はいくつあるの あなたの瞬間を ひとつひとつ 指差し確認しながら 100年守るから #詩

火山灰 くたびれて 文句も言いたいだろうに パンクしてぺしゃんこの ポーカーフェイス 部屋に帰って 疲れた顔を洗って落す ほこりは曖昧に振る舞った 頑な心の火山灰 目に入って チカチカ 閉じたまま朝を迎える #詩

貴方が連れて行ってくれる所。 それはなぜか、 いつも狭くて暗い場所だった。 洞窟とかお化け屋敷とか 小さな居酒屋の個室だとか。 「狭くて暗い所が好きなんだ」 私もいつしかそれが好きになった。 けれど、 私はもっと陽の下にいて欲しかった。 小さな壺に収まる貴方を抱いて、 恨み言を溢している。

主人が残した花が咲きました 奇怪 わたくしは植物全てが奇怪だと思います あの葉脈とか 産毛とか 細く伸びる根までにも 怖気を感じます 特に言うと花の中心の おしべめしべは 剥き出しのいのちが恐ろしい この花は通るたびに揺れて わたくしを笑う 咲いたのは悪 あなたの声で あなたの目のように重くて

片月 片月に隠した 計り知れない思惑 欠けてゆくほど 触れられない悲しみは 胸底に澱み 満ちてゆくほど 曝される哀しみは 嘲笑に紛れ 逝く当てのない旅は 既に閉ざされた #詩