夏の終わり

夏の終わり

こやって著作権切れや著作権無視で巨大言語データのAI取り込み続くの「人文学の危機」のようで実は人文学大進歩の起点なんすよね。ちょうどコンピュータ動き始めた時、それまで計算尺職人やってた天文学者にとって存亡危機のようでもあったけど、結局計算機使いこなすようになって大進歩となったよに。

「大学キャンパスのパランティア」とゆう戯作短編を、『現代思想』10月号の「学問の終焉」特集に寄稿しました。周りの人に見せたらニヤニヤ面白がってるので、皆も読んでみて。

文芸誌『群像』11月号に、連載「わたしたちの世界の数理」の第9回、「文明興亡の数理入門（２）」を寄稿しました。回を追うごと「こなれてきて分かりやすい」との評いただきましたので、「数理」というコワい言葉は気にせず読んでみてください。

合理性はひとつではなく、複数ある おたがい矛盾する場合も少なくない

成文化明確化せずに同調圧力で集団の秩序維持するのとか、昔はアジア的後進性の典型みたいに皆が思ってたのが、最近はアメリカあたりでも「ナッジ」とかいってナウいリバタリアンな法学者が推進してたり。結局、軍事的/経済的に優位な人々の流儀が、先進的魅力的に見えるってだけの事なんですかねえ。

U🇯🇵 日本語の最高のギリシャ紹介は西脇順三郎の詩編だと思ってます。二つ程 皿 黄色い董が咲く頃の昔、 海豚は天にも海にも頭をもたげ、 尖つた船に花が飾られ ディオニソスは夢みつゝ航海する 模様のある皿の中で顔を洗つて 宝石商人と一緒に地中海を渡つた その少年の名は忘れられた。 麓な忘却の朝。

U🇯🇵 太陽 カルモヂインの田舎は大理石の産地で 其処で私は夏をすごしたことがあった。 ヒバリもゐないし　蛇も出ない。 ただ青いスモヽの藪から太陽が出て またスモヽの藪へ沈む。 少年は小川でドルフィンを捉へて笑つた。

U🇯🇵 雨 南風は柔い女神をもたらした。 青銅をぬらした、噴水をぬらした、 ツバメの羽と黄金の毛をぬらした、 湖をぬらし、砂をぬらし、魚をぬらした、 静かに寺院と風呂場と劇場をぬらした、 この静かな柔い女神の行列が 私の舌をぬらした。

十分発達した人工知能は、言い訳ばかりして実際は何もしないダメ人間と区別がつかない。

季節が移って、いつもは暗い図書館の内陣に日光がさしてる。教会風でいいでしょ。