去年よりもっとできる事が増えて去年よりもっと楽しい年になったんだろうな。行きたい所、行こうねっめ言ってた所たくさんあったのにな。もう一緒に行けないんだな、って思うと苦しいね。

今日は湊斗が私の手から離れて行ってしまった日。

5月11日.みなとの身体が無くなった日。１年前、この日が来るのが怖かった。みなとの形が無くなってしまうのが怖かった。ずっと握り返して来ない手を握ってたから、手だけは変色して硬くなってた。もうあの柔らかい手じゃなかった。もうこの頬に、髪に触れる事が出来なくなるなんて。

お葬式の日に園長先生が持って来てくれた。 最後の母の日のプレゼント。 先生とつくったんだー！って教えてくれたのかな。 もう増える事ない優しいプレゼント。

下の子が生きる事を選んだなら私もそれを認めなければいけないって思うけど、やっぱりみなとの存在が大きくて負けそうになる。ここで気持ちを吐き出して、優しいコメントを貰う事で生きる気力を貰える。私達を殺したのは人だけど、生かしてるのも人。私もいつか優しい側の人間になりたい。

育休前は時短で働いてた。シフト制だったけど土日はパパが居て見てくれてたから出勤出来てた。でももう居ないから土日出勤出来ない。同じ条件じゃないと同じ部署に戻れないと言われた。ただでさえしんどいのに。新しい部署で知らない事覚えてって。好きで変えたわけじゃ無いのにね。もうめちゃくちゃ。

いつか会えるのなら待てる。生きてるのなら待てる。どれだけ待ってもどれだけ耐えてももう2度と会えないから苦しい。もう言葉を交わせないから苦しい。居なくなったその時からこの場所が地獄に変わった。幸せなはずの思い出が胸を抉る。

私の誕生日の1ヶ月以上も前にプレゼントをくれた。こんな事無かったから驚いた。あげたくなって。って言ってた。その数日後に死んだ。だからだったのかな、

私が髪を乾かす時、洗面台から少し下がって乾かす。その隙間にみなくんが入ってきて、両手いっぱい広げてママの足に抱きついて見上げてニコニコする。みなくんの髪を乾かそうとすると逃げていく。これの繰り返しの毎日だった。今洗面台との距離は空けてない。誰も入ってこないから。

しんどい。園に着ていく服に下の子の名前を書くために久しぶりにみなとの服を見た。全ての服に思い出があってひとつひとつ手に取る度にそれを着たみなとを思い出す。もうこれを着るみなとはどこにもいないのに、これ着るー！って選んで持ってくるんじゃないかって探してしまう。名前書くの進まない

回旋異常のあの痛みを毎日経験しても良いからみなくん返して欲しい。

庭にみなくんが一昨年ポイポイ投げてたジャガイモがすごくたくさん成長してきてる。草むしりしてたらジャガイモが出てきてびっくりした。よくみたらそこらじゅうにジャガイモの葉っぱが生えてた。みなくんと一緒に喜びたかったなぁ。本当なら園にお迎え行った後に教えてあげたんだろうなぁ。

お迎え行くと外に出てて、ママ！やっほー！って手を振ってる。先生の隣に座ってる時はママを見つけると指をさして先生に教えて、近づいていくとニコニコして手を振ってる。もうちょっとあそぶ！って言ってなかなか帰らない。そんな姿がない事に違和感を感じながら下の子のお迎えに行くんだろうな。

飲酒運転、スピード超過、煽り、自分の欲と感情を制御出来ない弱い人間が未だにいるから何の罪もない人達を巻き込んで人生をめちゃくちゃにする。今見つからなくても、巻き込まれた人達はずっと見てる。いつか必ず、生きてる時に罰を受けなくても、死んだ後に罰を受ける。絶対。

今度の休みはどこへ行こう？ 次はあの場所に行こうね！来年は海に行こう。 当たり前にみなとがいる。みなとが喜ぶ場所を考える。みなとが喜ぶ事をする。私の全てがみなとだった。手を伸ばしても届かない。遠い場所に行った湊斗をいつまでも追いかけてる。いつまでも追いつけない。

みなくんがママの方を見てちちちちち！って言ってきた時は意味がわからなかった。ことりのうたを初めて聞いた時ようやくわかった。 ことりはとっても歌が好き かあさんよぶのも歌で呼ぶ ぴぴぴぴぴ　ちちちちち　ぴちくりぴい 下の子にそれを歌うとすごく喜ぶ。

仕事に行く為に車に乗ってバックミラーを見るとお花に水をあげる為に黄色いぞうさんのジョーロを持って私に手を振ってる湊斗とその後ろに大きいジョーロを持ったパパがいた。あの光景が眩しすぎて今は苦しい。

何もやる気が起きない。動画を見返す事も出来なくなったし、飾られてる写真もしっかり見てあげられない。ただでさえ現実逃避してるのに、それすらしなくなったから怒ってないかな。怒って出てきてくれないかな。

頭も体も思うように動かなくてしんどい。こんなメンタルで仕事してるの無理すぎる。いってらっしゃいもおかえりも無いのに頑張れない。体が動かない。 普通の人と同じ事が出来ない。悔しい。

加害者を道連れにしてみせるから、一緒に地獄に落ちてもいいからあの日の朝に戻ってほしい。代わりに死なせてほしい。生きててほしかった。みなとの居ない人生無理すぎる。