【統合失調症でみられる自我障害】自我障害とは，自我意識に異常をきたすことをいう．統合失調症では，自我障害に伴って，考えや行動が自分のものか他人のものかがわからなくなり，様々な症状が現れる．（ここみえ p.86）

【芍薬甘草湯】芍薬甘草湯は、シャクヤクとカンゾウからなる薬である。こむら返り（有痛性筋けいれん）など、筋肉のひきつりや痛みに用いられる。2つの生薬の組み合わせにより相乗効果を発揮している。（薬みえ1 p.509）

【Parkinson病の症状】Parkinson病は中脳の黒質変性によるドパミン欠乏により大脳基底核の運動制御が障害される疾患である。安静時振戦、無動、筋強剛、姿勢反射障害が四大症状であり、これらをパーキンソニズムという。（病みえ7 p.341、342）

【有棘細胞癌の発生・進行】有棘細胞癌は、表皮の角化細胞が、様々な因子により腫瘍化した悪性腫瘍である。熱傷瘢痕や慢性放射線皮膚炎をはじめとする種々の慢性皮膚病変に発生することがある。（病みえ14 p.208）

【嗅覚障害】嗅覚障害には量的異常と質的異常があるが、多くを占めるのは量的異常に分類される嗅覚減退（嗅覚低下）や嗅覚脱失である。障害部位により気導性、嗅神経性、中枢性に大別される。（病みえ13 p.137）

【動脈管開存症（PDA）の聴診所見】動脈管を流れるシャント血流が連続性雑音として第2肋間胸骨左縁を中心に聴取される。（病みえ2 p.296）

【糖尿病網膜症】糖尿病網膜症は、単純網膜症、増殖前網膜症、増殖網膜症という順に進行していく不可逆性の網膜血管障害である。治療は血糖コントロールが中心で、増殖前網膜症には光凝固療法を、増殖網膜症には光凝固療法と硝子体手術を合わせて行う。（病みえ12 p.146、147）

【腰椎椎間板ヘルニア】腰椎椎間板ヘルニアは20～40歳の男性に多く、スポーツや肉体労働などが原因になることが多い。前かがみで増強する腰痛や坐骨神経痛などを生じる。神経根症状は、圧迫されている神経根の支配領域に一致して出現する。（病みえ11 p.256、257）

【出生前後の循環の変化】出生により、胎児循環から新生児循環へ移行する際には、ガス交換の場や循環動態に大きな変化がみられる。胎児循環では、胎盤でガス交換や物質交換が行われ、静脈管、卵円孔、動脈管の3つのバイパスが肝臓や肺を迂回し、効率良く全身に血液を送る。（病みえ15 p.105）

【頭頸部の放射線療法の有害事象】頭頸部には脳・脊髄、眼球、唾液腺などの放射線感受性の高い重要な臓器（リスク臓器）が多く、照射部位により様々な有害事象が生じうる。（病みえ13 p.354）

【サルコペニア】サルコペニアとは、骨格筋量の低下とそれによる機能低下（筋力または身体能力の低下）がみられる状態である。体格では定義されず、単なるやせ・るいそうとは異なる。主な原因は加齢だが、活動低下や疾患、栄養不良も原因となる。（病みえ3 p.139）

【過敏性肺炎】過敏性肺炎はIII型およびIV型アレルギー反応により発症するびまん性肺疾患である。原因による分類の他、画像・病理所見によって非線維性・線維性に分類され、また、臨床経過により急性・慢性に分けられる。治療の原則は、抗原への曝露を避けることである。（病みえ4 p.180、181）

【Peutz-Jeghers症候群】Peutz-Jeghers症候群は、口唇や手足の色素沈着が特徴的な、過誤腫性の消化管ポリポーシスをきたす常染色体顕性遺伝性疾患である。食道以外の全消化管に発生するが小腸に最も多い。消化管や他臓器に癌を合併することもある。（病みえ1 p.229）

【統合失調症の予後因子】統合失調症の長期的な経過は様々であり、予後良好・不良因子を把握することは重要である。（ここみえ p.92）

【滲出性中耳炎】難聴、耳閉塞感がみられるが、発熱、耳痛はみられない。耳鏡検査で鼓膜の色調変化（琥珀色、黄色）、陥凹、可動性不良、中耳腔内液体貯留の透見、ティンパノメトリーでB型またはC型がみられる。（病みえ13 p.75）

【黄斑疾患】黄斑疾患には加齢黄斑変性、中心性漿液性脈絡網膜症、網膜上膜などがある。黄斑が障害されると重篤な視機能障害をきたし、共通の自覚症状として変視や中心暗点、視力低下をきたす（病みえ12 p.154）

【硬膜外麻酔と脊髄くも膜下麻酔】硬膜外麻酔は結合組織（硬膜外腔）に、脊髄くも膜下麻酔（脊椎麻酔）は髄液中（くも膜下腔）に投与される。このため、穿刺部位や麻酔薬の広がり方などに違いがある。（薬みえ1 p.79）

【Ph染色体】慢性骨髄性白血病（CML）は、9番染色体と22番染色体の相互転座により生じるPhiladelphia染色体（Ph染色体）が原因となって引き起こされる。Ph染色体は成人の急性リンパ性白血病（ALL）でも25～40%の症例に認められる。（病みえ5 p.176）

【細菌性食中毒】細菌性食中毒は発生機序から感染型と生体外毒素型に分けられる。感染型はさらに感染毒素型と感染侵入型に分類される。感染型は発症までに時間がかかり、経過も比較的長い。一方生体外毒素型は、潜伏期が短く、抗菌薬は一切無効である。（病みえ6 p.199）

【咽頭癌の分類】咽頭に生じる悪性腫瘍の総称である。発生部位により上咽頭癌、中咽頭癌、下咽頭癌に分類される。発生早期の自覚が乏しく、進行が早い。咽頭部の違和感やリンパ節転移による頸部腫瘤などの自覚症状で発見されることが多い。（病みえ13 p.260）