箱の中の小石。ふたを開けるたびにときめく。

いいものだよ、石拾いって。 拾えたら楽しいし、思い出せるでしょう。 あの日の海をさ。

津軽塗のよう。 赤、黄色、緑と白い瑪瑙の対比が美しい。 砂岩、ジャスパー等からできた石。

水玉模様の石。 朝顔のような石。 雪の結晶のような石。 個性的なこの海岸の石が好きだ。

それぞれが互いを引き立てる石ころの世界

小学生の頃、教室に飾られた皆の図工の作品を眺めるのが大好きだった。同じテーマで作ったのにどれも違って、所狭しと並べられた棚は賑やかだった。 これは絵付けしたような石ころ。色も形もふぞろいで、あの頃の作品のよう。

玉髄の中の雲。夏の夕暮れ。

浜辺で拾った石をアクセサリーに。 下の瑪瑙の部分を円形に切って磨くと、水玉や花模様が現れ予想外の仕上がりになった。 切ったり磨くことで模様が次々と変わるなら、普段見ている石の美しさは一面にすぎず、今後はどんな石を拾えばいいのか考えてしまう。

赤と緑が重なって透明水彩のよう。 まるい玉髄が水しぶきのようで波を連想させる。 日本海のモス・アゲート。

波打ち際に残ったお城のよう。 沢山遊んだ帰りに海辺に作ったお城に目をやると、波にのまれてどろりと溶けていく。さよなら海水浴、また来年。

夏の穏やかな波から秋の力強い波になり、浜辺に石が現れるようになった。石拾いの楽しい季節が始まる。

さらさら、つぶつぶ、ザラザラ、つるん。 色も質感もユニークな石ころ。