今週はボーッとするはずが……ついつい編集人さんからお借りした吉屋信子の長篇『蝶』のゲラに手を伸ばしてしまう、ダメな私です……（笑）。しかし、鎌倉の海浜ホテル（たぶん、あそこのことだよな）の印象的な描写から始まるこの小説、山尾さんの『初夏ものがたり』へと鮮やかに繋がるではないの！？

ヒガシって「怪奇幻想文学」の専門家なんだろ？　きっと寝る前に読んだら悪夢を見そうな、無気味な本ばかり「いひひひ……」とか言いながら読んでるんだろうな……と、お考えの、そこのあなた！　それは違います（笑）。たとえば酒井駒子さんの『よるくま』（偕成社）も、長らく愛読しておりますよ！

→今号では、養老孟司さんの長期連載（「ミステリー中毒　劇症篇」）が、ついに最終回、お疲れさまでした。最後の原稿、このへんが、やたらと沁みるなあ……養老先生に較べたら、まだ小僧に近い年齢の小生ですが、他人事でない実感があります。

おおっと、「小説推理」６月号が到着したので、毎度おなじみの紹介をアップしようとしたら、うっかり本文を書かないうちに送信してしまい、常連さんたちがチャッチャとリツイートしちゃったよ（いつもありがとうございます／汗）。削除するのも申し訳ないので、このまま載せときますね。→

さて、締切をいちおう果たしたことだし、せっかく専門誌の編集長という重責からリタイアして、晴れてフリーの身となったのだし、今週は折しも大型連休っぽく、何にも考えないでボーッとするぞーーー！　と（笑）、発作的に決めた私。とはいえ……な、なんだか妙に緊張しちゃうのが、哀しいのう……。

一日だけ原稿締切を遅らせていただいて、山尾悠子『初夏ものがたり』文庫版の解説を筑摩書房に送信。
なぜ一日、遅らせたのか？　５月は、澁澤さんの生誕月であり、初夏ものがたりの季節だからだ！

しかし本当に、ひと月経つのが早いですねえ……。原稿締切が妙にハードだった４月に較べて（笑）、５月は、前半が「語り」のお仕事、各社あれこれ、後半は（ま、今のところは……）わりと緩やかな感じです。皆さま、よろしくお願いいたします～。

→こういう大馬鹿な怪獣プロレス映画（いちおうホメ言葉のつもり）に、巨額の製作費を投入しちゃうハリウッドは、やはり凄いなとは思いますね（笑）。わはは、どっちも激怒してるよ！？

ハッと気づけば世間様は黄金週間真最中、毎年この時期は大手版元も連休になるため、落ち着いて仕事するには最適なのですが（笑）、今年もまた、そんな季節となりました。一番書きたい原稿を、書きたいときに書ける！　上手いことスケジューリングできて、大満足な私です（笑）。ゴジコンも観たけどな。

さて週末の講座２連戦も終了して、４月で残すは、山尾悠子文庫解説の月末締切のみに漕ぎつけました。しかし、いろいろ言いたいことがあり過ぎると、かえってどのように書いたらいいものか迷っちゃいますね（笑）。これは作家さんも評論家も同じです。いかに分かりやすく読者に伝えられるか、という点！

昨日の早大中野、本日の山形と、連日の講座を御視聴くださいました皆さま、ありがとうございました。たいしたお話もできず、恐縮でありました。今後とも、怪奇幻想文学の世界で、自分に出来そうなことに、全力を傾注して参りたいと思います。また御縁がありましたら、よろしくお願いいたします。

なお、先刻御承知の方も多いかと思いますが、「文学フリマ現地特典」とは、文フリ当日、その売り場でのみ、小生の帯が付くよ、ということだそうです（笑）。そうまでして欲しいか、私の帯……という疑念は残りますが（笑）ともあれ皆さま、よろしくお願いいたします！

山形の「小説家・ライター養成講座」の案内が出てました。今週の日曜日です。よろしければ是非。

奥歯の『八本脚の蝶』に、皆川博子の『蝶』、そして本邦初公開となる（たぶん）吉屋信子の蝶篇じゃなくて長篇小説『蝶』……なにやらん妖しい蝶々の乱れ飛ぶ今日この頃、こんな空前の蝶大特集の雑誌も出ていましたねえ～！

ちなみに『蝶』といえば、皆川博子御大に全く同名の短篇小説があること、熱心な読者の方は御存知でしょう。果たして皆川さんは、吉屋信子の「蝶」を意識されていらしたのか否か……気になるところです。

「文学フリマ現地特典として、東雅夫（東雅夫┃O.Z.N.（おばけずきネットワーク））さんの推薦文入りオビが付属」との御紹介を頂きました。ありがとうございます。まあ、短い帯文だし、そんなに気のきいたことも書けない気もしますが（笑）悠子姫の文庫解説を書き上げたら、せっせと取り組みますです。

ちなみに少女幻想といえば『花物語』の吉屋信子。ちくま文庫〈文豪怪談傑作選〉にも『吉屋信子集　生霊』が入りましたが、その御縁で『蝶』と題された吉屋の長篇ホラー小説（しかも戦前の発表！）の帯文を書くことになりました（販売は主に文フリの模様）。こちらも乞御期待。詳細はここで告知します。

今度の山尾さんの『初夏ものがたり』、文庫にしては珍しく、酒井駒子さんの描き下ろし装画が付く豪華仕様。予想どおり、酒井さんならではの〈少女幻想〉を堪能できる、素敵な仕様になっておりました。集英社のコバルト文庫版（初出版）とは全然違うテイストの本になりそうですので、発売をお愉しみに！

配送物やらメールのお返事やらが、次々到着して、５月の予定があれよ、という間に埋まってゆくぞ！ これは、何故か今ごろになっての、邪神メガロゾーア（第二形態）。小中千昭風味だなあ……。