竹久夢二

菱田春草《紫陽花》

狩野益信《月 雪月花より》

あなたはみえ、 あなたはかくれ、 あなたはよろよろとして わたしの心のなかに 咲きにおう。（大手拓次「そよぐ幻影」より）

ごとごとごとごと汽車はきらびやかな燐光の川の岸を進みました。向ふの方の窓を見ると、野原はまるで幻燈のやうでした。（宮沢賢治「銀河鉄道の夜」より）

月光はいいものです。月光よりいいものはありません。もはや一生、そういう気持ちから出ることはないでしょう。 中原中也

フィンセント・ファン・ゴッホ《ボタンとバラのある器》

小林永二郎

詩の表現は素朴なれ、詩のにほひは芳純でありたい。　　萩原朔太郎

ロウェル・バージ・ハリソン《川面の月光》

かくて私には歌がのこつた。 たった一つ、歌といふがのこつた。 私の歌を聴いてくれ。 中原中也

フィンセント・ファン・ゴッホ《クリシー通り》

ポール・ヘンリー《Killarney, Co. Kerry》

あなたの光は 澄んでいてうるわしい　弱くさえ見えるほどに あなたは僕などとても及ばない微妙な発光体である　　新美南吉

川瀬巴水《大森海岸》

銀河のかかっているあたりは　頭のてっぺんのような気もするのだ　　高橋元吉

菱田春草《月夜飛鷺》

死という言葉を言わずして死を描くことが芸術のゆく道　　竹久夢二

上村松園《雪》

ちいさきものは、みなうつくし（清少納言「枕草子」より）